家づくりの知識
意外と知らない⁈屋根のハナシ Part1
毎日見ているのに知らない『屋根』のこと
家の外観を大きく左右する屋根ですが、普段の暮らしでは意識する機会が少ない部分…
しかし、屋根には雨や風から家を守るだけでなく、住まいの快適性や耐久性にも関わる大切な役割があります。
家づくりではついつい間取りや内装に目が向きがちですが、住まいを長く快適に保つためにも『屋根選び』は大切です。
今回は、意外と知られていない屋根の役割や種類、屋根選びのポイントについてご紹介します。
屋根にはどんな役割がある?

前述した通り、屋根には建物の外観のデザイン性だけでなく、安全で快適な住環境を保つために様々な役割があります。
今回は代表的な役割を5つご紹介します。
役割01|雨や雪などから守る(防水性)
屋根の大きな役割である防水性。
建物内部への水の侵入を防ぎ、柱や壁などの劣化を抑えています。
特に日本は雨が多く、木造住宅は水に弱いため、柱や壁が腐食すると”耐震性”や”耐久性”が低下します。
そのため、この役割は非常に重要であり、屋根は家を守る重要な存在と言えます。
役割02|夏の暑さ・冬の寒さを和らげる(断熱性)
屋根は日差しや外気の影響を受けやすく、住まいの快適性を左右する重要な部分です。
屋根の断熱性を高めることで、夏は強い日差しによる室温の上昇を抑え、冬は室内の暖かさを逃がしにくくなるため、快適な暮らしへと繋がります。
さらに、屋根裏の結露を防ぎ、建物の耐久性を高める効果も期待できます。
そのため屋根材を選ぶ際は見た目や耐久性だけでなく、断熱性能にも注目することが大切です。
役割03|風から守る(耐風性)
屋根は雨や日差しから守るだけでなく、台風などの強風からも家を守っています。
特に近年は異常気象が多く、今まで以上に耐風性を意識する必要が出てきました。
・風圧を分散しやすい構造
・飛ばされにくい素材
など、風の影響を受けにくい屋根の形状や素材選びが重要です。
役割04|地震から守る(耐震性)
地震が多い日本では欠かせない耐震性。
家の上部(屋根)が重いほど地震の影響を受けやすく、振り子のように激しく揺れます。
大きな揺れは柱や壁、基礎に負荷がかかり、倒壊のリスクが高まります。
対策としては、屋根を軽量化するケースが増えています。
軽い屋根材を使って家の重心を低くすることで、地震による家の揺れを軽減することができます。
屋根の重さと構造のバランスが大切になってくるため、家の構造に合わせた屋根材を選びましょう。
役割05|家の寿命を伸ばす(耐久性)
屋根は、建物を長く維持するためにも重要な役割を担っています。
雨風や紫外線などの影響を直接受ける屋根が劣化すると、雨漏りや建物内部の腐食に繋がる可能性があります。
しっかりとした耐久性の高い屋根材を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、良い状態を保ち、建物全体の寿命を伸ばすことに繋がります。
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このように、屋根は私たちと家を過酷な自然環境から守り、安全で快適な住まいを提供してくれています。
普段は見えにくい部分ですが、長く安心して暮らすためにも、屋根の性能やメンテナンス性を意識して家づくりを進めていきましょう。
家づくりで役立つ!屋根のパーツの名前

上図のように、屋根は各パーツごとにそれぞれ名称があります。
① 棟(むね)
棟とは屋根の面と面が交わる、最も高い頂上部分のこと。
雨水の侵入を防ぐ、屋根材同士の接合部を守って屋根全体の強度を補うなどの役割があります。
② 妻側(つまがわ)
妻側とは、棟に対して直角方向にある建物の両側面のことを指します。
③ 破風(はふ)
破風とは、屋根の妻側の端の部分のこと。
ここに取り付ける板を破風板(はふいた)と言い、屋根を雨水から守ったり、防火の役割も果たします。
④ 軒(のき)
軒とは、建物の外壁よりも外側に出ている屋根の部分のこと。
雨や日差しから家を守り、外壁の劣化を防ぐ”傘”のような役割があります。
⑤ 軒先(のきさき)
軒先とは、軒の先端部分のこと。軒先には雨樋が取り付けられます。
⑥ 軒天(のきてん)
軒の裏側にある天井部分のことで、軒裏(のきうら)と呼ばれることもあります。
軒天はデザイン性を高めるだけでなく、雨風や鳥、虫の侵入を防ぐ役割も果たしています。
⑦ 鼻隠し(はなかくし)
鼻隠しとは、軒先(雨樋が付く側)の先端に取り付けられる横板のこと。
軒先を保護し、雨樋の土台にもなります。
主な屋根の種類をPICK UP!

01|切妻(きりづま)屋根

切妻屋根は本を開いて伏せたような形をしており、正面から見ると三角形に見えるため「三角屋根」とも呼ばれています。
日本の住宅でも多く採用されている定番の形です。
02|半切妻(はんきりづま)屋根

半切妻屋根は、切妻屋根の妻側の角を斜めにカットしたような形をしています。(別名:はかま腰屋根、ドイツ破風)
切妻屋根と寄棟屋根の中間のような形をしており、個性的なデザインになります。
半切妻屋根は道路に面した土地で、道路斜線制限があるなどの場合に有効です。
03|寄棟(よせむね)屋根

寄棟屋根とは、最上部の棟(むね)から4方向全てに傾斜している形の屋根で、日本の住宅によく使用されている一般的な形です。
4方向に屋根があるため、どの方角からの雨風にも強いという特徴があります。
04|片流れ(かたながれ)屋根

片流れ屋根は屋根面が一面で構成され、片方にのみ傾斜している形の屋根です。
シャープでデザイン性が高いため、近年人気を集めています。
05|差し掛け屋根

差し掛け屋根とは、高さの異なる屋根を段違いに組み合わせた形の屋根のことです。
屋根の面が左右非対称(アシンメトリー)になるため、立体的でスタイリッシュな外観にすることができます。
06|招き(まねき)屋根

招き屋根とは切妻屋根の片面を長く、もう片面を短くした形の屋根のこと。
“おいで”と手招きしているような見た目から、”招き屋根”と呼ばれるようになりました。
招き屋根も差し掛け屋根の一種で、どちらも人気が高まっています。
07|方形(ほうぎょう)屋根

方形屋根とは、中央の頂点から四方へ同じ勾配で傾斜する、四角錐(ピラミッド型)のような形の屋根です。
見た目は寄棟屋根の形に似ていますが、頂上部分に違いがあります。
寄棟屋根は頂上部に棟がありますが、方形屋根は屋根面が1つの頂点に集まるため棟がありません。
08|陸屋根(りく・ろくやね)

陸屋根は、ほぼ水平に近いフラットな形が特徴的な屋根です。
ビルやマンションに多く使われており、屋上スペースを有効活用することもできます。
09|複合タイプ

複合タイプの屋根とは、2種類以上の異なる形状の屋根を組み合わせた屋根のこと。
1階を切妻屋根、2階を片流れ屋根にするなど、土地に合わせて採光や通風をコントロールすることができます。
また、個性的で立体感のある豪華な外観に仕上がることも人気を集めている理由の一つです。
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今回は屋根の役割と各パーツの名称、主な屋根の種類についてご紹介しました。
各屋根のメリット・デメリットや実際の施工例、屋根材については、次回の投稿でご紹介します。
この記事のまとめ
- 屋根には防水性だけでなく、断熱性や耐久性など様々な役割がある。
- 軒天や破風など、代表的な名称を少し知っておくと家づくりの際に役に立つ。
- 一般的な切妻屋根や寄棟屋根だけでなく、片流れ屋根や差し掛け屋根などのデザイン性が高い屋根も人気を集めている。




















