家づくりの知識
5つのポイントで家事ラクな住まいへ!
 
            「家事ラク」の住まい なぜ人気?

家づくりの際に求められるようになった「家事ラク」の視点。最近では多くの方が、このポイントを重要視されています。
ここまで家事ラクな家が人気となった理由には、3つの要因が考えられます。
1.共働き世帯の増加
共働き世帯は年々増加傾向にあり、働きながら家事・育児をする生活スタイルが定着してきています。
仕事後のわずかな時間で家事をこなすため、”家事ラク”を家づくりに求める家庭が増えているようです。
2.ライフスタイルの変化
効率の良さを求める考え・ライフスタイルの変化も、家事ラクの家が人気となった理由の1つです。
最近は”タイムパフォーマンス”や”時短”を求める方が多く、これらは家事にも求められるようになりました。忙しい毎日の中で、子どもとの時間やリラックスタイムを確保するには必要不可欠ですね。
3.設備の進化
これらの背景・変化に合わせて、住宅の設備も進化しています。
ロボット掃除機や乾燥機の普及、食洗機や遠隔操作できる機器など、家事負担を減らす設備は大変人気があります。
それに伴い、家自体も設備に対応した形に変わりつつあります。
家事ラクを叶える!5POINT

家事ラクな住まいを作るポイントは、大きく分けて5つあります。
・家事動線
・収納
・掃除
・住宅設備
・家族の協力を促す工夫
この5点をもとに、理想の住まいの間取りや設備を考えていきましょう。
POINT01|家事動線

効率的に家事を行うためには、家事動線をコンパクトにすることが大切です。スムーズでストレスのない動線にすることで、無駄な移動・動きが減り、時短に繋がります。
・水まわりを1ヶ所にまとめる
・回遊動線を取り入れる
・玄関→パントリー→キッチンと繋げる
・ランドリールームをキッチンやクローゼットの近くに作り、動線をスムーズに
水まわりを1ヶ所にまとめることで、料理の合間に洗濯などを済ませられるため効率的です。
POINT02|収納

家事効率を上げるには、収納の場所や大きさも検討する必要があります。必要な場所に適切な大きさで作っておくことで、取りに行く・片付ける手間を省けます。
また、収納を整えることで、室内をキレイに保てるというメリットもあります。
・キッチンの近くにパントリー
・ファミリークローゼットを設ける
・玄関に土間収納やシューズクローク
・キッチン収納はカップボードや壁面収納で確保
食品のストックや調理器具はキッチンの近く、掃除道具はリビングや洗面脱衣室など、使う場所の近くに収納スペースを設けましょう。
その際、収納する物や量をイメージして作りましょう。大きすぎないか、棚は必要かなどイメージして作ることで、使いにくさを防げます。
POINT03|掃除

手間がかかって面倒な掃除は、お手入れが簡単な素材や設備、間取りの工夫でラクにすることが出来ます。
毎日の簡単なお手入れでキレイを保つことができれば、心にゆとりも生まれます。
・汚れにくい素材を使ったキッチン、トイレ、お風呂など
・水まわりにオススメのフロアタイル
・段差を省いたフラットな室内
・フルハイトドアで床のドアレール掃除を省く
・既成品の家具<備え付けの家具
最近では汚れや傷に強い住宅設備も多く、特に汚れやすい水まわりに取り入れることで、掃除の手間を省けます。
また、ロボット掃除機を使う場合は、室内をフラットにしておくと隅々まで掃除してもらえます。
POINT04|住宅設備

家事を助けてくれる便利な設備・機器を活用することで、家事の時間を短くすることが出来ます。
・乾太くんやスマートコントロールキー、食洗機などの導入
・キッチンや作業台を好みの高さ、幅に調整する
・用途に合った造作カウンターの設置
(ママスペースやキッチン横のスタディースペースなど)
・適切な位置、数のコンセント
キッチンやカウンターの高さを合わせることで、身体への負担を軽減でき、家事ラクに繋がります。
(高さだけでなく幅も調整可能◎)
また、後悔ポイントとしてよく挙げられるコンセントの位置や数。家電に合わせた位置、少し多めに設置することで失敗を防げます。
POINT05|家族の協力を促す工夫

家族みんなが家事に参加しやすい状況、自主的に動ける工夫をしておくことも重要です。
誰か1人に任せるのではなく、みんなで出来る環境づくりをしておきましょう。
・片付けしやすい動線
・並んで調理できる広いキッチン
・帰宅動線にファミリークローゼット
ポイント2の使う場所の近くの収納スペースは、家族の自主的な掃除・片付けを促すことに繋がり、ポイント3の簡単なお手入れは、子どものお手伝いにもピッタリです。
また、ポイント4の便利家電を使うことで、家事参加のハードルを下げ、誰でも行える家事にすることが出来ます。
子どもの頃から掃除や料理に触れることは、子どもの成長にも繋がるため子育て世帯には特にオススメです。
家事が進まない…後悔した事例3選

ここで意外と見落としてしまいがちな「後悔ポイント」も合わせてご紹介します。
5つのポイントからは気づきにくい事例をピックアップしていますので、事前に把握し、必要であれば対策しておきましょう。
事例1|家事中に、子どもが遊ぶ様子が見えない

キッチンからリビングやキッズスペースが離れていると、家事をしている間に子どもの様子を見守ることが難しくなります。
家事中に子どもの様子を確認しに行くのは、手間でその分時間も奪われてしまいます。
また、”何かあったら”という不安の中で家事をするため、ストレスになることもあります。
子どもを見守りながら家事ができるような、動線・間取りにしておくと安心ですね。
乳幼児期だけでなく、小中学生になっても程よく気配を感じ取れる家にしておくと、子どもの成長に合わせて柔軟に対応できるためより安心です。
事例2|家族の動きが重なって混雑する
家事を家族で分担して協力し合う場合、動線が重なったり、同時に同じ空間で作業する可能性があります。
その際、廊下や室内が狭いと混雑してしまい、かえって家事が出来ない・遅くなるということも…
混雑しがちな洗面・ランドリールームや、キッチン、ファミリークローゼットなどは、少し余裕を持った広さにする、通り抜け出来る設計にするなどの工夫をしておくと良いでしょう。
さらに、家族が集まるリビングや玄関も、少し余裕をもたせることで朝夕の混雑を防げ、スムーズに生活することが出来ますよ。
事例3|ライフスタイルを無視した間取り

家事ラクを意識することも大切ですが、ライフスタイルに合った間取りにすることも忘れてはいけません。
子どもが外で部活している、夜勤で働く人がいる、将来親と同居する予定など、様々なライフスタイルや事情があると思います。
これらの場合は、
・室内が汚れないよう玄関横に洗面スペースを設ける
・生活音が響きにくい寝室の配置にする
・同居に備え、玄関横に居室やトイレを設置する
などの工夫が考えられます。
他にも、
・今後のフルタイムに備え、ワークスペースを作る
・老後に1階だけで生活できるようにする
という工夫も人気があります。
ライフスタイルに合った間取りは結果的に家事ラクな家に繋がるため、普段の生活をベースに家事ラク要素を取り込んで、自分たちならではの暮らしやすい家を作りましょう。
この記事のまとめ
- 共働き世帯の増加やライフスタイルの変化などにより、家事ラクを求める傾向が高まっている。
- 家事ラクな住まいを作るには、家事動線・収納・掃除・住宅設備・家族の協力を促す工夫の5つポイントが大切。
- ライフスタイルから家を考え、その中に家事ラク要素を取り入れていく方法がオススメ!





















 
               
               
              